代表挨拶アーカイブ

代表挨拶アーカイブ

新年あけましておめでとうございます。

昨年中は、弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございました。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
新年を迎えるにあたり、抱負を述べさせていただきたく存じます。

令和元年となった昨年は、激動の年となりました。自然災害が数多く発生し、特に台風15号、19号では、東北・関東に大きな被害が発生いたしました。改めて甚大な被害を受けられた皆さまに対し心よりお見舞いを申し上げます。また、社会面においては、消費税の増税ということで、食品業界は8%ではあるもの少なからぬ影響を受けていると改めて感じております。

弊社では毎年スローガンを定め社内の忘年会で発表しております。2019年は「元気・感動・繋がり!」でしたが、本年2020年は「果敢に挑戦し、”新プロオーシャン”を目指す!」をスローガンといたしました。

「”新プロオーシャン”を目指す!」には、どのような意味が込められているのでしょうか。
経営戦略論の言葉として、「レッドオーシャン」「ブルーオーシャン」というものがあります。レッドオーシャンは「競合相手のいる激しい既存の市場」、ブルーオーシャンは「競合相手のいない市場」と認識されております。
したがって、ブルーオーシャンを目指せ、ということが各社の戦略になっていくわけですが、今後、A Iをはじめとした自動化、あらゆる社会インフラが変化していく中で、果たして「ブルーオーシャン」というものが、そもそも消滅しつつあるのではないか、と思えてなりません。果たして「競合のいない大海」を見つけることが可能なのか、または、見つけたとしてもすぐにレッドオーシャン化していくのではないか、と思うのです。
したがって、私たちは、ブルーオーシャンの先にある、極めて高い専門性を持った我々だけにしか辿り着けない「プロオーシャン」を見つけていく必要があるのではないか、と考えるに至りました。この「プロオーシャン」においてこそ、我々だけにしかできない、社会に大いに寄与できるビジネスの仕組みが、一遇のチャンスとして生まれてくるのではないか、と考えています。

この「プロオーシャン」を見つけ出すためには、近未来を予測する「予測力」がとても大切であると感じます。よく「10年ひと昔」とは申しますけれども、スピードが加速度的に早まる近年においては、今や「3年ひと昔」と言っても過言ではない気が致します。常に新しいやり方を模索し、泥臭く愚直に挑戦を繰り返しながら、1年先、3年先、5年先、それぞれを自分たちの尺度で、自分たち独自のやり方で、しっかりと見据えていく必要があると強く思います。言い方を変えれば、「過去の延長線上に未来はない」ということであります。

「ソサエティ5.0」という概念があります。これは、日本国が提唱する未来社会のコンセプトです。過去「狩猟社会(Society1.0)」「農耕社会(Society2.0)」「工業社会(Society3.0)」「情報社会(Society4.0)」と様々な革命を起こしながら、人間は新しい社会を形成してきました。さらにそこから、デジタル革命によって新たな社会(Society5.0)が産まれようとしている、というものです。

「過去の延長線上に未来はない」と先ほど述べさせていただきましたが、私は「どこかでプリズムをかけて、つまり考えを変化させてから、物事を見ていかなければ、未来は予測できないのではないか」と考えます。私は、その”プリズム”こそが、「ソサエティ5.0」に他ならないと考えます。

農耕社会はソサエティ2.0と規定されていますが、現代社会の農業は、この農耕社会(Society2.0)から進化したのでしょうか。私は、根本的なものは「全く進化していない」と考えております。確かに機械化や効率化が進み、新強い品種が出てきているなどの事実は、間違いないものであります。しかしながら、米や野菜などの植物のいわゆる生育スピードが早くなったのか、また、植物の窒素・リン酸・カリを中心とする必要栄養素が変わったのか、といえば、根本的なことは大きくは変わっていないように感じます。
農業の根本が2.0のまま変わらない中、しかし、社会は大きく変革しようとしています。例えば、「週休3日」も、これから近い将来実際に起こりうるものでしょう。米や野菜の生育スピードが変わらない中で、週休3日のように従業員の働く時間だけが抑制されるようになればどうなってしまうのでしょうか。やはり、従業員を安定して安心して働いていただく環境を生み出すために、新しい仕組みを考え、生産性を向上し、利益を生み出す方法を、一生懸命考えていかなければならないのです。

また、A Iが人類の持つ頭脳を超えるポイントを「技術的特異点(シンギュラリティ)」といいますが、「これも2040年代になったら起こるのでは?」言われておりますけれども、昨今のIoTやA Iの技術進化を見ていますと、これがどんどん早まってきているように感じます。もしかすると、早ければ2020年代にシンギュラリティが来るのではないでしょうか。シンギュラリティの発生の後、ソサエティ5.0も一気に加速し、社会がこれまで我々が経験したことのない状況になっていくのではないでしょうか。

本年、私たち舞台ファームは、近未来で起こりうる、そのような人類が経験したことのないような激動の時代に対応していくため、これまで温めてきた様々なアイデアを具現化させる取り組みに、果敢に取り組んでいきたいと考えております。

まずは、物流ロジスティクスの新しい形を模索していきます。これは昨年から申請を進めており、今年3月には立ち上がる予定となっておりますが、物流の緑ナンバー取得による新たな事業化を行ないます。
本件につきましては、連携している農業者の皆さまからの強いご要望を受けて実現するものであります。弊社は10トン車をはじめ、既に10台の冷蔵車を保有しています。東北自動車道や常磐自動車道などの大動脈を使い、東北と関東の産地・消費を連結させていくことが可能となっています。一生懸命、農業者が効率化して農作物を作っても、結局、物流経費がかかってしまうのでは、大きなロスとなってしまいます。少しでも弊社物流をご活用いただくことにより、生産者と消費者、双方にメリットのある仕組みを構築していきたいと考えています。

次に、BtoBにおける顧客ニーズへの対応を進めていきます。少子高齢化の影響が大きくなってきている中、美味しくて安心安全、そして安定数量出荷ということは、当たり前の時代になってきています。ここからさらに、圧倒的に先に行くような差別化商品を、お客様にご提供できるよう新企画を進めていきます。

最後に、福島をはじめとした震災からの復興への支援であります。弊社では、当初より福島県沿岸部において農業活動を中心として様々な活動を展開してきました。昨年は福島県浪江町を本拠とし、コメの生産や流通を担う関連会社、「福島舞台ファーム(株)」を立ち上げたほか、福島県双葉町と農業の包括連携協定を締結し、地元農業者と座談会などを通じ営農再開ビジョンの立案に参画させていただくなど、新しい取り組みを拡大してきました。

今年発生した台風15号、19号の甚大な被害においては、東日本大震災で弊社が受けた致命的なダメージを思い出し、農業者の皆様の立ち上がる意志に大きく共感いたしました。やはり今後の農業においては、「復興」ということだけを目的にするのではなく、未来を見据えて、新しい仕組みを加えた形にしていかなければならないと考えております。せっかくの復興補助金を、単純に以前と同じ状況に戻すだけに活用するのであれば、非常に勿体ない。例えば、今回の台風では、風速40mに耐えうると当初設計された電柱が多数倒れてしまいました。このような過去考えられなかったほどの強風が、今後数十年の間に東北でも起こりうるのではないか、そのような想定も大切ではないかと考えます。

私たちは福島県沿岸部の取り組みを、「復興ではなく”新興”へ」として進めております。地元自治体や農業者の皆さまにも、このコンセプトにご共鳴いただき、産業を「新しく興す」ことを目指して地域一丸となって取り組んでいます。本年は、浪江町において約30haを超える農地を地元の方と連携しながら再耕作することとなります。最新鋭のスマート農業的観点も入れながら、数年先を見据えた米作の有り方を、地元企業の一つとして地域の皆さまと連携し、ともに進めていきます。

私たち舞台ファームは、日本農業の発展に寄与すべく、本年も泥臭くも果敢に挑戦して参りますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

2020年1月1日
株式会社舞台ファーム 代表取締役
針生 信夫

 


平素は弊社へ多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。

 元号が「平成」から「令和」と変わり久しくなりますが、去る2011年11月15日に長野県において開催された「第14回全国農業担い手サミット」にて、当時皇太子殿下であられた令和天皇陛下に謁見し、被災3県の農業者の代表としてお言葉を頂戴したことを今でも鮮明に覚えております。天皇陛下より「日本農業の発展のために頑張ってください」とお声を掛けて頂き、そのお言葉を旨に邁進して参りました。「令和」という新しい時代を迎え、改めて心引き締まる思いであります。

 平成から令和へと時代は変わりましたが、米中貿易戦争や近隣諸国との関係悪化など様々な不確定要素があり、先行き不透明な情勢は継続しております。「まさかの坂」とはよく申しますが、想像できないような事態が発生しうることを前提として、大胆かつ緻密に仮説を検証しながら事業を行なっていくことは、農業業界においても大切であると認識しております。

 さて、直近の農業業界で申し上げますと、「米の消費量の減少」という課題があります。2013年にご飯とパンの需要が逆転してもなお、コメの需要が加速度的に減少傾向にあります(年間10万トン需要が減少)。少子化・高齢化という日本の社会情勢が背景にあり、2021年に介護離職の増加、2023年に3人に1人が65歳以上となり、2025年には中小企業127万社の事業継承が困難になるなど、非常に大きなインパクトがあると推測されていますが、特に米の需要においては、「既に」かなりの影響が出てしまっていると感じます。「簡単・便利・美味しい」をキーワードとして、アイリスグループと連携させていただき、パックライスなどの商品を提供しておりますが、消費拡大の新たなアイデアを模索していく必要があると感じます。

 また、先般もNHKスペシャルでも取り上げられましたが、「外国人技能実習生に関する不適切な労働状態」が課題となっていると感じます。テレビ番組では、技能実習生が胸に大きな希望を持ち一念発起して日本に来たものの、実際には不法滞在となってしまったり、最悪の場合命を落としてしまう外国人の方が増えていることが取り上げられておりました。これら法令遵守を怠っている日本企業に対し強い憤りを感じるとともに、不遇な環境下にある技能実習生の心中を察するに、本当に心痛み入ります。日本農業業界においても、外国人技能実習生が会社にとって不可欠な存在となっている事例は少なくありません。舞台ファームにおいても、ベトナム社会主義共和国から、外国人技能実習生を多く受け入れております。当たり前ですが、彼らに対して給与・残業手当の支払いはしっかり徹底しており、さらには日本人従業員と共に、「ベトナム友好の畑」として新鮮な野菜を、和気藹々、栽培・収穫して食費軽減に貢献したり、2ヶ月に1回花火大会や動物園などへ従業員と楽しむイベントを作ったりしてきました。技能実習生が体調不良になってしまったり、寮で万が一何かあれば、寮母と呼ばれる従業員が昼夜に関わらず駆けつける仕組みもあります。先般、第三者機関にてCSRに関する監査を受けましたが、ご担当の監査員が「ここまで技能実習生に尽くしている会社はそうそうない」とお褒めの言葉をいただきました。異国の地で慣れないことも多い中、希望に燃える技能実習生が、楽しみながらも良い経験を積んで自国に戻っていただけるよう鋭意尽くしていきたいと考えております。

 最後に、震災復興の取り組みについてであります。8月20日に福島県双葉町と農業に関する包括連携協定を締結いたしました。5月からは浪江町に浪江支店を開設し約4.8haの水田を耕作しておりますが、福島県沿岸部での取り組み(南相馬市、浪江町)をご評価いただいたものと存じます。当社はコンサルティングだけではなく、実際に地元と連携しながら販路も提案する「実践型農業コンサルティング」を提案しており、全国の市町村で実績を上げております。農業者の経営指導のみならず、市町村の農業事業の取り組みなどのご相談を受ける機会は少なくありません。農業をどのように事業化していくか、地域をどのように産地化していくか、福島の農業復興を筆頭として、今後とも全国の地方振興に寄与すべく努力して参る所存であります。

 今後とも引き続き、ご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

2019年8月吉日
株式会社舞台ファーム 代表取締役
針生 信夫

 


新年あけましておめでとうございます。
 昨年中は弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。新年を迎えるに当たり、弊社の抱負について述べさせていただきたく存じます。

 昨年から続く米中貿易戦争やEU加盟国の政治不安など、世界経済は大きく揺らいでおり、年末には環太平洋連携協定(TPP11)が発効するなど、2019年も激動の一年になると推測されます。農業ではここ数年は天候リスクがクローズアップされることが多かったですが、世界各国において「自国ファースト」視点が次々台頭し、政治・経済リスクがより大きなものになってきていると感じます。農産物の取引についても、もちろん「経済の一部」であることを認識した上で、この激動の時代にどう対応していくかをしっかり考慮していく必要があります。その上で、特に本年は非常に重要な年になっていくでしょう。

 日本農業においては、経営的に行き詰まる農業者が多くなってきつつあるように感じます。既存の農業経営がいわゆる「ガラパゴス化」しつつあり、そこから脱却できていないことが要因です。農業経営に関する考え方が固定化して、激しい時代変化への対応を受け入れることができない、すなわち、柔軟性が欠如していることが大きな要因ではないでしょうか。
 これまでの日本農業を変えていく上で、既存の固定概念を破壊しそして新しい価値を創造する「破壊的イノベーション」が必要となってきています。我々農業者において、これまでの「プロダクトアウト」ではなく「ユーザーイン」の目線がより大切になると考えます。

 昨年6月より、私は日本屈指の実需要者仕入組合の顧問に就任させていただいております。より良い農産物の仕入れを検討していく中で、加盟する実需要者の皆様とともに勉強させていただいており、その中で、生産者、加工業者、実需者それぞれの目線に立たせていただくことで、改めて深く考えさせられることが多くありました。また、新しい地球規模の課題も大きくなってきました。生産・流通段階で環境に負荷をかけない商品の提供や、日本でも年間約620万トンもの食品廃棄についても可及的速やかに検討していく必要があります。次世代に向けて、これらの社会テーマに即した形で新技術を持って対応していきたいと考えております。

 昨年は、金融決済システムが大きく変わり、例えば、スマホの決済アプリなどのように、簡単便利な仕組みが一気に普及しました。東京オリンピックまでに、この流れは大きなうねりとなり、これまでの現金中心の決済システムを揺るがす、大きなパラダイムシフトが起きていくことでしょう。
 農業業界においてもこのICTなどの流れを取り込み「インターネット×農業」を通して「農業革命(AGRITECH)」が勃興しつつあると考えます。しかしながら、現在の農業者においては、これらの最新技術が十分に利活用できていない現実があります。本年、弊社は自身が得意とする分野をさらに先鋭化していくために、ICT技術を有する企業と多方面にわたり連携することで「新しい価値」を生み出して行きたいと考えています。

 福島県沿岸部の震災復興支援においては、3年前から始まった福島県南相馬市小高区の農業者の皆様との取り組みが拡大しています。スタート当初9haだった規模が、本年は約30ha規模まで成長し、連携する皆様の前向きでポジティブな姿に、日本の農業再生のあり方そのものであると感じ、強く感銘しました。
 福島県浪江町においても、吉田町長の新体制となりましたが浪江町との包括連携協定の元、営農再開ビジョン立案において地元13地区における復興組合との話し合いを進めております。農業者のみならず、地元農業関係団体の皆様ともさらに深い関係を築いていければと考えています。我々は「復興ファースト」を旨とし、しっかりと地元の震災復興に寄与できるよう鋭意努力して参ります。

 また、弊社は昨年の新年のご挨拶にもありました「三方良し」をさらに進化させ、従業員も含めた「四方良し」(地域、取引先、従業員、そして自社)を進めていきます。我々は社是である「会社が良くなれば社員が良くなり、社員が良くなれば会社が良くなる仕組みづくり」を旗印に、従業員の待遇改善の取組みを進めてきました。アイリスオーヤマ(株)大山健太郎会長のご指導のもと、我々舞台ファームグループも同様に大家族主義を貫き、会社に関わる全員と家族がなお一層幸せになれる仕組みを創って参ります。
我々は今年のテーマとして、「元気・感動・繋がり」を掲げ、従業員全員が「常に明るさ」をもってポジティブに行動していく、舞台ファームグループの哲学を突き詰めていきます。

 我々は7年9ヶ月前の東日本大震災において甚大な被害を受け、危機的ダメージの中、皆様に多大なるご支援いただくことで復活を遂げました。その中で、「農業経営者の思考ロジックを根本から変えなければ、さらなる発展はない」と確信を持つに至りました。我々は、多くのステークホルダーの皆様の指針となるべく、農業連携をもって「新時代の農業経営モデル」を突き詰めて参ります。

 本年一年もご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

2019年1月1日
株式会社舞台ファーム 代表取締役
針生 信夫


平素より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

7月より新期となる第16期目を迎えるに当たり、改めて弊社抱負を述べさせていただきたく存じます。

舞台ファームは、日本農業の課題解決・発展を目指し「農業商社」という新たな“プラットフォーム(舞台)”となることを掲げ、「地域社会」「連携先・関係者」、そして弊社を合わせて「三方良し」となる仕組みを構築してきました。本件を進めていく中で、「古くなったインフラ・設備をもう一度利活用できないか?」、「売価は運賃込の価格になりロジスティクスの経費が増大した」、「新しい設備を造りたいが多額の投資が必要で与信が取れない」などの切実な課題・現実が浮き彫りになってきました。弊社はアグリベンチャーとして、これらの課題に柔軟に対応する「変化対応型のビジネスプラン」を企画・提案しており、三方笑顔になる「最良の黄金比率の追求」を今年も加速させていきたいと考えております。

まず、最優先課題と考えている「震災支援」についてであります。今年3月に、福島県浪江町と昨年からの取組みをさらに進化させ、「農業に関する包括連携協定」を締結いたしました。営農再開ビジョンの立案を促進するため、地区・地域ごとに地元農業者及び浪江町の皆様と座談会を通して課題を見出し、それを解決していくためのビジネスモデルを農業者目線で踏み込んで検討しています。引き続き各ステークホルダーの皆様と連携し、1日でも早い農業復興・新興(新しい農業を興す!の意味)のため、農業者支援へより力を入れていきたいと考えております。

この度は、浪江町の馬場有町長の突然の訃報に接し、心より哀悼の意を表したいと存じます。昨年、馬場町長から、笑顔に満ちたふるさと=浪江町の田園風景への復興に対する強い思いを拝聴し、深く共感させていただいておりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

次に、野菜の安定生産に向けての取組みとなります。昨年は記録的な長雨や天候不順となり、農作物に甚大な被害が及んだ結果、野菜不足が深刻化し、野菜の高値が続くなどの事態が発生しました。観測史上初めて6月に関東では梅雨明けを迎えるなど、今年においても異常気象が継続しており、そしてそれが常態化の傾向にあります。舞台ファームグループは、大型水耕栽培施設でグローバルGAPも既得している「みちさき」を中心に安心・安全で高品質な野菜を安定的に消費者の皆様にご提供していきたいと考えております。美味しさや品質を大きく左右するものが「鮮度」です。舞台ファームは独自の「BFコールドチェーン2.0」として、鮮度の高い野菜をそのままカット野菜にダイレクト加工することで消費者の皆様に「鮮度力=美味しさと品質」をお届けしていきたいと考えます。これまで培った植物工場のノウハウを生かし、弊社のオリジナルプラント「舞台スペシャル」を構築しており、製造・販売一体型のフランチャイズとしての植物工場の全国展開も進めております。

最後に、農業のIT化について。農業の低い生産性(Low Productivity)はかねてより大きな課題となっています。生産性向上のためにはICTやAI技術を駆使したスマート農業の発展が欠かせないと考えます。これからは規模の経済よりもアイデアと技術の融合こそがリーディングカンパニーとしての優利性構築に寄与すると考えます。舞台ファームグループでも、JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)認定のドローンスクールを実施し農業者へのライセンス認証を実施するほか、ドローンが日本農業発展の一助となるよう研究を進めております。これ以外にもICT化などの取り組みをITベンチャーや大学などと連携して随時進めています。

今年は、長く続いたコメの生産調整の終了、TPP11の加入、及び米国の関税見直しに端を発した世界的な貿易戦争の可能性など、様々な場面において大きな時代変化が進んできていると感じております。弊社は社是で掲げる「農業商社」として、日本農業の恒久的な発展のため連携する農業者の皆さまに変化対応型の取組みを引き続き進めていきます。今年一年もご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

平成30年7月1日
株式会社舞台ファーム 代表取締役
針生 信夫


新年あけましておめでとうございます。

昨年中は弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。平成30年を迎えるに当たり、本年の弊社抱負につきまして述べさせていただきたく存じます。

まず、弊社は昨年12月22日、経済産業省より「地域未来牽引企業」として選定をいただきました。全国で2,148社(うち宮城県64社、仙台市28社)が他薦にて選定を受けたということで、私どもも大変名誉に感じております。創業当初から一貫して取り組んできた新しい農業へ変化対応・挑戦が評価されたものと自信を深めますとともに、これまでお世話になりました全ての皆様へ厚く御礼を申し上げたく存じます。

舞台ファームグループは、先述の通りこれまで「農業ベンチャー企業」として様々な挑戦を続けて来ました。弊社経営理念にも掲げてございますが、日本農業の発展のために「農業商社」という新たな”プラットフォーム(舞台)”となることを掲げ、「地域社会」「連携先・関係者」、そして弊社を合わせて「三方良し」となる仕組みを構築したいと考えてきました。平成30年となり、舞台ファーム設立から15年目の節目を迎える今年においても、あらゆる農業の可能性に対し、果敢にチャレンジする姿勢は変わらず、弊社らしく“倍速”で進んで参ります。※ 経済産業省「地域未来牽引企業」WEBサイト

平成30年に際しまして、下記にて三点ほどお伝え申し上げさせていただきます。

まず、昨年は仙台においても記録的長雨・天候不順となりましたが、農作物にとって大切な秋に大型台風が連続飛来するなど、全国的に見ても大変な一年となりました。特に、洋菜類を中心とした「日本の野菜産地リレー」は台風や長雨により甚大なダメージを受け、野菜が瞬く間に高騰し、消費者の皆さまにも多大なる影響を与える事態となっています。地球温暖化による気候の変化は年々色濃くなっており、農業者にとって気象リスクは避けがたく大きくなる一方であります。今後の農業を考える上においては、一つの地域や県単位のような狭い範囲ではなく、さらには日本全域・世界ともっと大きなグローバルな視点で農業というものを捉える必要性が出てきています。舞台ファームは、消費者の皆さまの食糧安定供給のためにも「農業会社」から進化した「農業商社」としてビジネスモデルを確立させ、これらのリスクにも粛々と対処できるよう体制を整えていきたいと考えています。

次に、震災支援についてであります。かねてより舞台ファームグループは、福島県浜通りの農業復興に注力を重ねておりました。昨年は南相馬の小高区において地元農業者の皆さまと連携を重ね、アイリスオーヤマグループの全量買取による強力なバックアップをいただき、約9ヘクタールの農地で福島の奨励品種「天のつぶ」の作付をサポートしました。今年は約25ヘクタール規模へ復興水田を拡大させていくことを考えています。また併せまして、南相馬市以外の福島県沿岸市町村に関しても、自治体並びに大学などの連携を進め、農業復興・農業者支援への動きをさらに加速させていきたいと考えております。

最後に、農業のIT化についてであります。昨今の科学技術の発展は目覚ましいものがあり、人工知能や自動運転などITを活用した社会インフラの大変革が起きています。一方、農業を含めた一次産業の世界においては、それらに乗り遅れてしまうリスクを秘めていると感じます。数十年後のいつかには、ロボットが農作物を全自動で生産する時代が来るでしょうが、当面の間は実際の農作業は肉体労働としてこれまで通り人がやっていくことになるでしょう。すなわち、農業の高齢化、担い手不足が恒常化している昨今、如何に生産性をあげて少ない人数で農作業に対応していくか、または、名人・職人的な技術を如何に短い期間で技術が未熟な素人でも習得できるようにしていくか、が大切になってきます。舞台ファームでは、これらの視点を踏まえ、ITベンチャーや大学などと連携して、新しい農業のIT化について検討していきます。

今年は長く続いた生産調整が終了し、コメを中心に日本農業は先行きが不透明な情勢がますます色濃くなっております。日本農業発展、並びに農業者の皆さまが前向きに良くなっていくために、弊社は「農業商社」として寄与できるよう今年も全力で取り組んでいきます。引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

平成30年1月1日
株式会社舞台ファーム 代表取締役針生 信夫


平素は弊社へ多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。

平成29年の年初挨拶において所信表明いたしました通り、本年度も舞台ファームグループは、様々な挑戦を果敢に続けてきました。チャレンジを続けていく中で改めて、日本農業の発展のために「農業商社」という新たな”プラットフォーム(舞台)”が必要であると感じております。弊社は、農業生産法人からスタートして、「6次産業化」から「農商工連携」へ、サプライチェーンを大きく拡大してきました。しかしながら、その規模の追求だけでは成し得ないことも多く存在することに気づきました。ステークホルダーの皆さまと「取引」だけではなく「取組」を作っていかなければ、より前には進んでいけません。その最終形態としての「農業商社」へと進化していく必要性が出てきたということです。

農業者の皆さまが丹精込めて作る生産物を、単に「生命を維持するための食料」という観点ではなく、「食事を通じて人間が幸福を感じられる食材」として昇華できるようクオリティを極めていきたいと考えます。弊社の社是にもある「食卓イノベーション」は、食材一つ一つの「質」と「美味しさ」と「安全性」が三位一体で組み合わされて醸成される「食の幸福感」を表しています。現代のストレス社会の中で、食を通して消費者の皆様へこの幸福感とともに健康生活をご提供していきたいと考えております。

また、舞台ファームグループは、地元東北地方の一員として先般より福島県浜通りの農業復興に注力を重ねています。今年は南相馬の小高区において、地元農業者の皆さまと連携を重ね、何度も協議を重ねながら課題解決を積み上げ、約9ヘクタールの農地で福島の奨励品種である「天のつぶ」の作付をサポートしました。今年は雨が多く、宮城県では36日連続雨天新記録となるなど、東北地方太平洋側では天候不順の異常気象となりましたが、南相馬の試験圃場では震災後6年7ヶ月ぶりに収穫することができました。収量も心配されましたが、ある程度平年並みに近い形で着地しそうであり、ホッとしているところであります。弊社はこのような福島での活動もさらに加速させて取り組んでいきたいと考えております。

従来より日本農業の課題解決「アグリソリューション」を積極的に行うべく、社内に「アグリ再生事業」を立ち上げ、CSV(共有価値想像)的な企業活動を展開してきました。特に「実践型農業コンサルティング」事業は、昨年より宮城県美里町の集落営農の法人化のご支援などを行なっておりますが、本年は同町の取組みのほか、茨城県境町との包括提携やその他他県においても様々な自治体との連携を深めています。各市町村におけては、地域の担い手となる農業者の個性を大切にし、リーダーとして如何に光らせていくかが大きな課題となっています。その課題が切実なものであるからこそ、当社の実践型農業コンサルティングという独自の変化対応型のソリューションが、皆様に高い評価をいただいているのだと考えます。弊社の取組みにご賛同、お声掛けを多くいただいておりますが、引き続き地域課題解決のため粉骨砕身、邁進する所存であります。

また、大手運送会社に関する報道がなされています通り昨今社会問題になりつつある日本の物流の課題に対しても、当社は積極的に取組んでおります。弊社は10台以上の保冷車を有することで自社物流の構築を図っておりますが、安全管理のために運行管理者資格保有者にてドライバーの点呼を行なうことで、緑ナンバーと同程度の管理体制を保持しています。365日仙台から関東圏へ約800キロ以上の道のりを毎日安全に運行しております。農業商社の機能として、農場開発、商品開発、販路開拓とともに、物流の構築まで踏み込んだ、自社商品のトータルなマネジメントを日々ブラッシュアップしています。

最後に、国際事業についてであります。海外へのネットワークをすでに持っている人材を雇用し、その人的ネットワークを元にアジア・ASEANとの農業に関して連携する取組みを展開しています。毎月のように相互交流を行い、海外への栽培指導体制、日本商品の輸出体制の構築を加速させています。日本の人口が徐々に減少していく中で、今後は日本で培った品質管理技術をテコに、アジア・ASEANの仲間たちとマーケットの拡大を図っていくことが大切だと考えます。

ご覧の通り、当社ホームページのリニューアルを図りましたが、これにより今後の弊社の取り組みをタイムリーわかりやすくお伝えして行きたいと思っております。合わせて、人材雇用の面でも、長く安定的に働いていただく農場部門、工場部門の募集と合わせ、アグリ再生事業においては、将来独立を志望するような”自己発電力の強い”ベンチャー型の人材募集も随時実施していきます。弊社は弊社勤務後の独立支援も積極的に行っており、実際に独立した社員も多くいらっしゃいます。同業種異業種を問わず、弊社出身者がチャレンジして活躍の場を広げて行くことで、弊社のネットワークも広がって行くこととなります。

引き続き日本農業は先行きが不透明な情勢にありますが、「農業商社」として少しでも発展に寄与できるよう努力して参りますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

平成29年10月吉日
株式会社舞台ファーム 代表取締役針生 信夫


平成29年 年初挨拶

平素は弊社へ多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。
昨年は英国のEU離脱や米国大統領選挙など世界情勢はますます混迷を極めており、その中で我が日本国も大きな試練を迎えつつあると感じております。第二次世界大戦後より長らく世界を牽引してきた資本主義経済が大きく揺らぎ、世界各地で新たな価値観が勃興しつつあることを印象付けられた一年でした。

日本農業においても、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の行方が見えなくなっている中、これまで以上に先行き不透明感が強くなっていることを感じます。平成30年には「生産調整の廃止」というビッグインパクトが想定されており、既存農業者には停滞感や諦念が色濃くなってきつつあると懸念しております。また、就農者人口が200万人を切り平均年齢も70歳に近くなっている今、農業のイノベーションが求められる時であるとも考えています。

このような情勢の中、本年を迎えるにあたり、我々舞台ファームグループにおいては、現在積極的に取り組んでいる「アグリソリューション」事業、つまりCSV(共有価値創造)的に様々な社会課題に果敢に立ち向かっていく取組ですが、これを今まで以上に加速させていきたいと心新たに決意しております。
まず、次世代のアグリリーダー=グリーンカラー人材(農業経営者)の育成にさらに力を注いでいきます。昨年は宮城県美里町と連携し、「集落営農組織の法人経営加速化支援(実践型)事業」として、地元の集落営農組織の法人化の取組に携わらせていただきました。地元の皆様と何度も協議を重ねていく中でお互いに新たな発見をすることができました。遠く関西など他の自治体からも同様の取組について複数のお声がかかっており、今後とも日本農業の一助となるべく微力ながら努力して参りたいと思います。

次に、「アグリテック」への積極的な挑戦を行っていきます。日本農業における大きな課題の一つとして「生産コストの削減」があります。世界的に見れば、UBERをはじめとしたシェアリングエコノミーが台頭しており、ICT等を活用したコスト削減の取組は農業界においても喫緊の課題と言えます。舞台ファームにおいても、ドローンやチャットボット、AI技術、シェアリングシステムを始め、様々な「アグリテック」に引き続き積極的に取り組んでいきたいと思います。例えば、我々のグループ企業である有限会社六郷アズーリファームにおいては、1月よりドローンスクールの開講などを企画・準備しております。

最後に、品質管理への取り組みを引き続きしっかりと行ってまいります。2020年の東京五輪を控え、JGAPを始めとした農作物の品質管理が改めてクローズアップされております。舞台ファームグループは、世界でも最も品質に厳しいと言われる大手コンビニともベンダー契約を結んでおり、日本でも有数の品質管理技術を誇っております。今後とも慢心することなく、日々改善・日々成長を心掛けPDCAサイクルによる品質管理の徹底を進めていく所存であります。ジャパンクオリティとしての品質管理技術をフックとして、海外への輸出も目指していければと思っております。

平成30年に迎える生産調整の廃止は非常に大きなインパクトであります。アイリスオーヤマ株式会社の大山健太郎社長の座右の銘に「ピンチはチャンス」という言葉がありますが、日本農業は大きな視点で見れば様々なチャンスがあるブルーオーシャンとも言えると思います。この日本農業の危機的状況を農業者にとってチャンスと変えられるよう努力し日本各地の農業者との連携を加速させ、最終的には農地1万ヘクタールの広域型ネットワークを目指していきたいと考えております。

平成29年を迎えるにあたり、舞台ファームは「アグリベンチャー企業」として改めてチャレンジ精神にあふれた農業業界のファーストペンギンとなるべく気持ちを新たに様々な事例に取り組んでいく所存でありますゆえ、引き続きご支援とご指導を賜れればと存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。

株式会社舞台ファーム 代表取締役針生 信夫