代表メッセージ

2018年 年始挨拶

2018年01月01日

新年あけましておめでとうございます。

昨年中は弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。平成30年を迎えるに当たり、本年の弊社抱負につきまして述べさせていただきたく存じます。

まず、弊社は昨年12月22日、経済産業省より「地域未来牽引企業」として選定をいただきました。全国で2,148社(うち宮城県64社、仙台市28社)が他薦にて選定を受けたということで、私どもも大変名誉に感じております。創業当初から一貫して取り組んできた新しい農業へ変化対応・挑戦が評価されたものと自信を深めますとともに、これまでお世話になりました全ての皆様へ厚く御礼を申し上げたく存じます。

舞台ファームグループは、先述の通りこれまで「農業ベンチャー企業」として様々な挑戦を続けて来ました。弊社経営理念にも掲げてございますが、日本農業の発展のために「農業商社」という新たな”プラットフォーム(舞台)”となることを掲げ、「地域社会」「連携先・関係者」、そして弊社を合わせて「三方良し」となる仕組みを構築したいと考えてきました。平成30年となり、舞台ファーム設立から15年目の節目を迎える今年においても、あらゆる農業の可能性に対し、果敢にチャレンジする姿勢は変わらず、弊社らしく“倍速”で進んで参ります。※経済産業省「地域未来牽引企業」WEBサイト

平成30年に際しまして、下記にて三点ほどお伝え申し上げさせていただきます。

まず、昨年は仙台においても記録的長雨・天候不順となりましたが、農作物にとって大切な秋に大型台風が連続飛来するなど、全国的に見ても大変な一年となりました。特に、洋菜類を中心とした「日本の野菜産地リレー」は台風や長雨により甚大なダメージを受け、野菜が瞬く間に高騰し、消費者の皆さまにも多大なる影響を与える事態となっています。地球温暖化による気候の変化は年々色濃くなっており、農業者にとって気象リスクは避けがたく大きくなる一方であります。今後の農業を考える上においては、一つの地域や県単位のような狭い範囲ではなく、さらには日本全域・世界ともっと大きなグローバルな視点で農業というものを捉える必要性が出てきています。舞台ファームは、消費者の皆さまの食糧安定供給のためにも「農業会社」から進化した「農業商社」としてビジネスモデルを確立させ、これらのリスクにも粛々と対処できるよう体制を整えていきたいと考えています。

次に、震災支援についてであります。かねてより舞台ファームグループは、福島県浜通りの農業復興に注力を重ねておりました。昨年は南相馬の小高区において地元農業者の皆さまと連携を重ね、アイリスオーヤマグループの全量買取による強力なバックアップをいただき、約9ヘクタールの農地で福島の奨励品種「天のつぶ」の作付をサポートしました。今年は約25ヘクタール規模へ復興水田を拡大させていくことを考えています。また併せまして、南相馬市以外の福島県沿岸市町村に関しても、自治体並びに大学などの連携を進め、農業復興・農業者支援への動きをさらに加速させていきたいと考えております。

最後に、農業のIT化についてであります。昨今の科学技術の発展は目覚ましいものがあり、人工知能や自動運転などITを活用した社会インフラの大変革が起きています。一方、農業を含めた一次産業の世界においては、それらに乗り遅れてしまうリスクを秘めていると感じます。数十年後のいつかには、ロボットが農作物を全自動で生産する時代が来るでしょうが、当面の間は実際の農作業は肉体労働としてこれまで通り人がやっていくことになるでしょう。すなわち、農業の高齢化、担い手不足が恒常化している昨今、如何に生産性をあげて少ない人数で農作業に対応していくか、または、名人・職人的な技術を如何に短い期間で技術が未熟な素人でも習得できるようにしていくか、が大切になってきます。舞台ファームでは、これらの視点を踏まえ、ITベンチャーや大学などと連携して、新しい農業のIT化について検討していきます。

今年は長く続いた生産調整が終了し、コメを中心に日本農業は先行きが不透明な情勢がますます色濃くなっております。日本農業発展、並びに農業者の皆さまが前向きに良くなっていくために、弊社は「農業商社」として寄与できるよう今年も全力で取り組んでいきます。引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

平成30年1月1日
株式会社舞台ファーム
代表取締役社長 針生 信夫
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