代表メッセージ

2022年新年度挨拶

2022年07月01日

平素は弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございます。
7月より新年度を迎えるにあたり抱負を述べさせていただきます。

今期、舞台ファームは創業より20周年の節目を迎えます。これもひとえに皆さまからの多大なるご厚情、ご支援があってのことと、心より御礼申し上げます。

仙台平野で代々15代続く家業の農業を拡大し、農業会社としてスタートした20年前。そして、2011年の東日本大震災の津波等により、農地や倉庫に甚大なダメージなどを受けながらも歯を食いしばって立ち上がった日々。その日々の中で新たな挑戦として生食用カット事業や、お米においては大山健太郎会長のご支援・ご指導のもとアイリスグループとの連携による米生産、精米事業などを展開してきました。多くの素晴らしい方々との出逢いやお支えを多く頂戴し、その結果20年の道のりを歩んで来ることができたものと、大変感慨深くまた感謝の気持ちでいっぱいであります。誠にありがとうございました。

農業者から農業会社へと進化してきた、これまでの20年でありましたが、今後の舞台ファームにおいては、さらに1段階ステージを上げ、「食料供給企業」として成長していきたいと考えております。野菜や米の生産・流通だけではなく、さらにさまざまな食料を消費者に安定的に供給できる企業としての「食料供給企業」であります。特に私たち一次産業をベースとする企業は、昨今のコロナ禍やウクライナ情勢、コンテナ等の不足による物流不安、記録的な円安など、多くの不透明な情勢の中、やはり国家国民の食料を安定的に供給していくという「大義」が、これまで以上に大切になってくると感じております。弊社では、全国の農業者を単なる売り買いだけではなく取り組みによる強固なネットワークで繋げる「グリーンゲート構想」を加速させておりますが、その量と質の拡大をさらに目指していきたいと考えております。

また、去る3月16日に起きた震度6強の福島県沖地震では、弊社も大きなダメージを受けました。2021年10月に竣工した日本最大級のレタスの植物工場「美里グリーンベース」においても、幸いなことに基幹システムは無事だったものの、ボイラーシステムを中心に大きなダメージを受けました。行政の皆様や地元の皆様など多くの方にお支えいただき、現在、可及的速やかに復旧作業を行なっている状況ではありますが、改めて先述の社会情勢、本件地震や直近の猛暑など、さまざまな「まさか」という出来事に対し「レジリエンス」を考えていくことが大事であると改めて思っております。栽培面積を徐々に拡大しつつ、本工場の自動栽培システムについても8月には復旧し、本来の姿に大きく近づいております。

「天・地・人」という言葉があります。天とは気象・天候、地とは土地、人とは人に起因する物事という意味でありますが、改めて考えてみますと、農業においては特にですが、この「天地人」を予測していくこと、また予測しきれない不測の事態に対しては、しっかりと速やかに対応していくこと=レジリエンス、が大切であると考えております。色々な不条理とも思える出来事も世の中多く発生しますが、「天地人を制する」、そのような強い思いで前向きに強く前進していきたいと考えております。

最後に、「人は財なり」と申しますが、ハード面での復旧やさらなる投資と合わせて、ソフト面では、体制強化や人材育成にも力を入れていきたいと考えております。組織体制も拡充し、知的生産作業における伴走型遊撃チームである「インテリジェンス・ラボ」を始め、弊社独自の仕組みにより、D X化、IoT化を進めることにより生産性を高めていきたいと思っております。そして、優秀な人材に弊社を選んでいただけるよう、人事制度の改編や研修の拡充、弊社ブランド向上に鋭意努力して参りたいと考えております。

改めて「大義と道徳」を旨とし、今期も日本農業のさらなる発展に微力ながら寄与できるよう全力で邁進して参る所存でありますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

2022年7月1日
株式会社舞台ファーム
代表取締役社長 針生信夫

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