代表メッセージ

2023年新年度挨拶

2023年07月01日

平素は弊社へ多大なるご支援を賜り誠にありがとうございます。
7月より新年度を迎えるにあたり抱負を述べさせていただきます。

舞台ファームは本日を持ちまして21期を迎えます。創業から20年、舞台ファームがここまで成長を続けてこられたのはひとえに皆さまからの多大なるご厚情、ご支援があってのことと、心より御礼申し上げます。

さて、昨年度は新型コロナウイルスの収束による社会変動と、突如発生したロシアウクライナ問題や、記録的な円安、物価上昇の影響から世界中の食糧システムは大きなシフトを余儀なくされる事態となりました。幹部社員が集まり次年度の事業について発表、共有を行う重要な会議として、2023年6月に行われた舞台ファームグループの『事業方針発表会』においても社員に伝達しておりましたが、私たち舞台ファームが安定した成長を続けるには「大きなトレンド」を掴む力と「小さな外的環境の変化」を捉えビジネスに転換し続ける力が必要だと考えております。

本年重要だと考える点としてはまず「人財」についてお話しいたします。舞台ファームは本日グループ全体で200人を超える社員と共に新年度を迎えることになりました。人手不足による事業撤退や廃業など、企業経営における人的資本の重要性が高まる中、舞台ファームも今後の事業展開を見据え、「社員に選ばれる人財戦略」へ移行したいと考えております。人材が多様化する中、さまざまなバックグラウンド・価値観を持つ社員が各々の理想の生活を実現できる人財マネジメントを理想とし、7月1日より20年ぶりに大型な人事評価制度を刷新いたしました。
また、一昨年より発足した伴走型課題解決チーム「インテリジェンス・ラボ」は、組織を横断し、IoT化やDXなどを通して課題解決を実施して参りました。昨年から新たなメンバーを加えて組織を再編しております。さらに今年度より全部門を統括する組織『営業本部』として再スタートし、変化と実行に強いイノベーション型の組織体制を構築しております。

一方で、弊社の米生産を担う農場部門「福島舞台ファーム株式会社」において、昨年4月に新たに3名の優秀な若手人材が就農しました。舞台ファームの農場経営は新たなフェーズに入ったと感じています。事業計画を基にした財務収量のシミュレーションやコスト最適化など経営の徹底した”見える化”が進み、マネジメント体制が強化されております。日本中に増え続ける耕作放棄地の担い手として、効率的かつ収益性の高い農場経営が求められる中、地方自治体との連携した取り組みを通して最適な組織マネジメントを進めて参ります。

同時に、昨年本格稼働した日本最大級のレタス工場「美里グリーンベース」は、農業会社20年の知見と社員の努力によって順調に供給量を増やしております。一昨年の建設不具合および、昨年3月16日に発生した福島県沖地震からの復旧も進み、我々のレタスが大手流通チェーンや中食、外食などさまざまな形で消費者の皆様の元へ届けられております。美里グリーンベースは持続可能な農業生産を行なっているという認証資格「J-GAP」を取得しており、そこで生産されたレタスはSDGsに即した商品として「つみたてサラダ」を中心にお客様にご提供しております。美里グリーンベースは"地球を冷やす工場"としてカーボンニュートラルや自然由来の電力利用を始め、地球環境によい取り組みを今後も次々と加速させていきます。弊社商品を手に取っていただくことで、お客様が間接的に脱炭素の取り組みに貢献できる工場へと進化していきますので引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。

そして本年度は「物流2024年問題」を目前にし、私たちの農産品を食卓へ届けるために必要なロジスティクスに大きな変化が訪れます。舞台ファームは2024年問題に備え、昨年より北関東へ冷蔵機能を備えた新たな物流拠点の設立準備をしてまいりました。ハード面として関東・東北・中京エリアなど東日本全域へ展開する上で重要な拠点を整備していくことと同時にソフト面においても、舞台物流チームを再編成しております。「物流を制するものが市場を制す」をキャッチフレーズに、我々の商品が多くの消費者の元へ安心・安全に届けられるよう無駄のない物流構築に積極的に取り組んで参ります。

最後に、私たち舞台ファームグループが挑戦する大きなミッションについて改めて皆様へも共有させていただきます。私は兼ねてから農業は「地球のエネルギー転換ビジネス」だと考えております。太陽光をはじめとした有限な天然資源を植物に転換し、食料として人間活動のエネルギーへと転換する。我々はその転換を「食の提供」という形で担っています。農業会社の視点から「エネルギー」を捉えると、農業生産から流通、販売に必要な電気・暖房・肥料・水・培地をいかに効率よく活用できるか?がポイントとなります。舞台ファームグループは農業会社として持続可能な農業生産の実現のため、最新テクノロジーを駆使した先進的な取組を積極展開してまいります。今後とも、日本農業のため、また、日本国の国家国民の食糧安定供給のため、微力ながら寄与して参りたいと存じますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

2023年7月1日
株式会社舞台ファーム
代表取締役社長 針生信夫

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