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2024年新年挨拶
新年明けましておめでとうございます。
昨年中は弊社への多大なるご支援を賜り誠にありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。新年を迎えるにあたり、ご挨拶と抱負を述べさせていただきます。
一昨年から始まったロシアのウクライナ軍事侵攻は長期化し、間もなく2年を迎えようとする中、昨年10月よりパレスチナ・イスラエル戦争が突如勃発し、世界はますます混迷の時代を極めております。高度にグローバル化した世界において、エネルギーや物流の分断は国・地域を問わず全人類のリスクとして表面化しています。食糧・エネルギーは日本国の安全保障において重要な産業ですから、昨今の円安と相まって地産地消や効率的な消費活動が進んでいくものと思われます。
そのような状況下、昨年10月4日、「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」への参加依頼を受け、首相官邸へ参上致しました。国内各産業のリーダーが招集される中、農業業界を代表させていただく形で岸田首相をはじめ、各閣僚へのご提言を行い、閉会後には首相より期待と激励のお言葉をいただきました。改めて、当社の企業活動を通した日本農業の発展に今後一層努力してまいります。
画像引用元: 内閣官房内閣広報室
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202310/04forum.html
さて、本年最初のトピックは舞台ファームの新拠点についてです。
2024年の春、茨城県境町にて農産物の集出荷施設「グリーンステーション境」の運営開始を予定しております。同地域は2017年から農業者支援を通して包括連携協定を結んでおり、農家所得の向上・人材育成・販売支援など様々な取り組みをさせていただいております。本施設は、同地域の農業振興を加速させる装置としての役割が期待されており、また関東圏における物流の要所であることから、当社重要な物流拠点にもなります。「物流2024年問題」の法改正後もお客様への安定的な商品供給を実現させ、また同時に同地域の農業の発展に貢献できるよう、本施設の早期に軌道に乗るよう誠心誠意努めてまいります。
参照: https://butaifarm.com/news/201703/1199/
当社はここ数年で、宮城・福島・茨城・東京と4都県に拠点を拡大してきました。一方で組織内での情報共有・統合など、ソフト面での連携は課題となっております。一昨年立ち上げた部門横断型の事業支援組織「インテリジェンス・ラボ」では、生産管理・集荷・販売のDX化を進め、業務の見える化・効率化を実施してきました。昨年はその実績を評価され東北経済産業局が主催する「TOHOKU DX大賞2023」において審査員特別賞を受賞いたしました。本年は、社内各拠点で蓄積したデータの統合・利活用を進めていくことで、さらなる生産性向上と業務効率化へ進め、お客様のもとへ安心・安全な商品・サービスをご提供できるよう継続的に取り組んでまいります。
参照:https://butaifarm.com/news/202312/1870/
かねてから私は「農業はエネルギー変換ビジネスである」との考えを示してまいりました。昨年11月、ドバイで開催された国際会議、通称COP28では、「化石燃料からの脱却」に向けたロードマップが承認されました。「2030年までに再生可能エネルギー容量を3倍に・エネルギー利用効率を2倍に」がKPIとして設定されたことからも分かるように、脱炭素と再エネ活用は国境のない人類共通の目標です。ご承知のとおり農業は国内で排出する温室効果ガスのうち約10%に相当する産業ですから、弊社としましても、「農業×再生可能エネルギー」を事業化し、強力に推進していきます。昨年より営農型ソーラーシェアリングやバイオ燃料生成事業などのプロジェクトを進めており、農業会社自らが「持続可能な農業の形」を提唱することで微力ながら脱炭素目標へ貢献してまいります。
今年の経営テーマは「両利き経営」。米国を代表する組織経営学者のチャールズ・オライリー教授が提唱した企業経営の標語ですが、イノベーションを続ける企業として「主力事業の絶え間ない改善(知の深化)」と「新規事業に向けた実験と行動(知の探索)」を進めてまいります。最後になりますが、本年も日本農業のため、また、食料安定供給のため、微力ながら寄与して参りたいと存じますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
2024年1月1日
株式会社舞台ファーム
代表取締役社長 針生 信夫